• リノベーションブログ

構造上、動かせない柱はどうする?柱の違いや活用事例をご紹介

こんにちは!
ヤマサリノベの広報担当です。

リノベーションで間取りを考えるときに、頭を悩ませるのが「構造上、動かせない柱や梁」の存在です。
柱による圧迫感や間取りの制限に不安を感じる方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、柱の種類や構造上の違いをわかりやすく整理しながら、実際のリノベーションでの活用事例をご紹介します。

抜ける柱と抜けない柱

間取りを決める際には、抜ける柱と抜けない柱に配慮して進めていく必要があります。

●マンションの柱

マンションは、住戸の外周部がコンクリートの壁や柱、梁で構成されています。築年数が古いマンションでは、まれにこうしたコンクリートの柱や壁が住戸内に入り込んでいることもあります。
一方、室内の間仕切りはLGS(軽量鉄骨)やLVL(単板積層材)といった比較的小さな柱でできています。
外周部のコンクリート柱は建物を支える重要な構造体のため動かせませんが、室内の間仕切り柱であれば取り外して間取りを変更することも可能です。

●戸建ての柱

戸建ての場合、抜けない柱には主に「通し柱」と「管柱」があります。

通し柱(とおしばしら)
建物の土台から軒までを貫く長い柱で、最も重要な構造材のひとつです。この柱を抜いてしまうと屋根の崩壊や耐震性の低下につながるため、抜くことができません。

管柱(くだばしら)
1階と2階で分かれた柱で、それぞれの階の天井や床、屋根を支えています。通し柱を使わず、管柱だけで構成された住宅もありますが、いずれも構造上欠かせないため抜くことはできません。
一方で、戸建ての場合は抜くことができる、「間柱(まばしら)」という柱もあります。間柱は、構造を支える柱と柱の間にある幅の細い柱です。間柱は壁を固定するための補助的な役割を果たしており、建物を支えているわけではないため、壁が必要なければ柱を抜くことができます。

柱ではありませんが、「筋交い(すじかい)」と呼ばれる、柱と柱の間に斜めに入れられた部材も重要です。地震や横揺れに対する耐力を持たせるためのもので、通し柱や管柱同様に、筋交いもリノベーションで抜くことはできません。
また、間仕切り壁の撤去はできますが、「耐力壁」と呼ばれる建物を支える役割を持つ壁は、耐震性を維持するために撤去できないケースがあります。

リノベーションで抜けない柱の活用方法

リノベーションでは、抜けない柱が空間づくりの制約に感じられることがありますが、工夫次第で柱を目立ちにくくしたり、デザインの一部として取り込んだりすることが可能です。

空間を緩やかに仕切る

かつて縁側と和室の境界にあった柱は、構造上抜くことができないため、そのまま残しました。和室や縁側をなくし、オープンなLDKに変更したリノベーション後は、この柱がリビングと窓辺のフリースペースを緩やかに仕切る役割を果たしています。

階段の通し柱は空間に馴染ませる

1階から2階を貫く階段の通し柱は、無垢の化粧板を施すことで腰壁や床と一体感のあるデザインに。ナチュラルな空間に調和させ、柱を違和感なく取り込んでいます。

格子デザインで目隠しとアクセントに

部屋の中心など目立つ位置に抜けない柱がある場合は、平行に柱を並べて格子状の目隠しに。和室とリビングの間仕切りやインテリアのアクセントとしても活用できます。

キッチンの幅に合わせて柱を目立ちにくく

対面キッチンの幅を抜けない柱に合わせて設計することで、存在感を抑えました。柱はちょっとしたメモを貼ったり、小物をかけたりすることも可能。工夫次第で暮らしに役立つスペースになります。

色みを揃えて一体感のあるリビングに

リビングの柱は、梁や天井、家具の色みと合わせることで空間全体に調和しています。経年変化による木の風合いが、味わい深い意匠性をもたらします。

コンクリート柱を暮らしの一部に

マンションの構造上撤去できない2本のコンクリート柱は、片方に時計を、もう片方に神棚を設置。コンクリートの無骨な素材感をそのまま生かすことで、ヴィンテージ感漂う雰囲気を演出しています。

柱があってもアイデア次第で自由に楽しむことができるのがリノベーションの醍醐味でもあります。
柱を抜けるかどうかの判断から活用方法まで、お一人お一人にあわせてご提案いたします。物件を決める前に、ぜひ私たちにご相談ください!


Recent Blog最新のブログ